2015-12-24
オチビサン歳時記 第22回 〜大掃除〜
年越しまでもうわずか。
みなさんの家では、大掃除はおすみですか?
オチビサンとナゼニもはりきって始めましたが、
何やら途中からあやしい気配……。
大掃除はお正月をむかえるための、大事な行事。
今年中に終わらせてね、オチビサン!
大掃除と年越しそばの、意外な関係!?
お正月も間近にせまり、あわててする人も多い大掃除。江戸時代には「
」とよび、旧暦12月13日に行うのがふつうでした。この日は「正月事始め」といって、門松用の松やお雑煮を作るための薪を山へとりにいったり、しめ縄をなったり、餅をついたり、新しい年を迎えるための準備を始める日だったのです。それもすべて、お正月に年神様を迎えるため。大掃除も、家をきれいにするためだけの作業ではなく、神様に気持ち良く来ていただくために一年の厄を落とす大切な行事なのです。
江戸の町には、師走になると煤払い用の「煤竹売り」があらわれました。煤竹とは、先に枝葉を残した長い竹。今でも神社などの煤払いで見ることができます。煤払いに使う煤竹は神聖なもので、どんど焼きの際、松飾りや書初めなどとともに燃やす地域もあります。
いつの時代も同じで、煤払いの日には、家や商店から逃げて遊びに行く「煤逃げ」をする人がいました。オチビサンたちのように、湯屋へ逃げた人もいたでしょう。煤払いの日、お客は湯屋の番台に、通常の湯銭に加えておひねりをおきました。大掃除が特別な日だったことがわかるエピソードです。
さて、大掃除が終われば、いよいよ大晦日。年越しそばを食べる地域も多いですね。長いそばにあやかって、寿命と家運をのばそうと縁起をかついでいるといわれますが、そばを食べる由来には、こんな話もあります。江戸の金細工職人は煤払いの際、そば粉をこねて団子を作り、飛び散った金泊を集めたのだそうです。そこから、そばは金を集めるものとして、新年の金運を祈って食べるようになったともいわれています。年を越す前にそばは残さず食べ切らないと金運が流れてしまうそうなので、気をつけてくださいね。