2016-2-25
オチビサン歳時記第30回 〜ひな祭り〜
まもなく桃の節句。ひな祭りですね。
ひな祭りは、端午の節句や七夕の節句などとともに、
五節句の一つに数えられています。
その始まりをご存知ですか?
オチビサンたちは“花より団子”で、
人形より、おいしいお菓子に興味があるみたいですね!
ひな祭りの起源の一つは、貴族の遊びだった
ひな祭りの始まりは江戸時代。幕府が、五月五日や七月七日などを祝日と定めたとき、三月三日も
ひな祭りは、三つの行事や風習がもとになったといわれています。一つめは、中国の上巳節。古代中国には、三月初めの巳の日に心身のけがれを水で清める風習があり、それが日本に伝わって宮中行事となりました。二つめは、
そして最後は、平安貴族の女の子たちに人気だった「ひいな遊び」。小さな紙人形に着せ替えをし、調度品をそろえて遊びました。『枕草子』でも、「愛らしいもの」として「ひいな遊びの調度」があげられています。
ひな祭りは、これらが結びつき、現在のようなかたちになりました。初めは紙製だった人形も、やがて享保雛とよばれる人形が作られ、二月末には各地に雛市がたって、人形を買う人でにぎわいました。
オチビサンたちは、人形より食べ物に目がいくようですね。江戸時代の絵にも、菱餅や蛤、鯛の形の干菓子などがひな壇に供えられています。ひなあられの起源は定かではありませんが、関東では、主に米を膨らませた甘いお菓子で、関西では餅生地を煎って作られた、醤油味や塩味などのあられです。菱餅でもおなじみの三色が表すのは、春の情景。桃の花(ピンク)、新芽(緑)、残雪(白)と、自然の力を体に取り込み、元気で幸せな女の子に育つようにという願いがこめられているのです。