オチビサンのご紹介
オチビサンって?
舞台は鎌倉のどこかにある小さな町、豆粒町。
仲間たちと一緒に、オチビサンは毎日遊びに大忙しです。
「わあい!せみのぬけがら みっけ」
そんなオチビサンの姿を見て、ご近所に住むおじいはふと考えます。
「わしは、セミのぬけがらでよろこぶ心を どこへやってしまったのか」
オチビサンの不思議な力は、誰しもが持っていた、
でも忘れてしまっていた純粋な好奇心を、そっと思い出させてくれること。
春夏秋冬、どんな季節もたくさんの発見であふれています。
疲れたときや、何かに悩んだとき。素直なオチビサンたちの姿を見ると、
心がすっとやわらいで、穏やかな気持ちになれるかもしれません。
オチビサン誕生秘話
安野モヨコの編集担当、サディです。
『オチビサン』の誕生秘話をお話をしたいと思います。
安野モヨコと言えば、重田加代子や松方弘子というキャラクターに代表されるような元気な女性を思い浮かべる人が多いですよね。
それもそのはず。
安野さんは、「他人の時間を自分のために使ってもらったのだから、相手を元気にしたい!」と言いながら、ストーリーをいつも考えています。
そして、多くの人から「元気になった」というお便りをいただいてます。
でも、「疲れている私には、松方がまぶしすぎて、読んでいてしんどくなった」
なんて声がきたこともありました。
安野さんは、すごーく真面目です。
だから、そういう声を聞いてしまうと「疲れている人でも読めるような、優しいマンガを生み出したい」と。時折り、口にするようになりました。
そうして、2007年に誕生したのが『オチビサン』です。
そして『オチビサン』と『働きマン』そのほかにも複数の連載を抱えていた2008年。
あまりにも休みなく働き続けた彼女は、心も身体も疲れ切ってしまいました。
そこでストーリー漫画は一旦休止。仕事は一切入れずに、本格的な休養に入ることを勧めた中でも、彼女自身が「描き続けたい」と唯一選んだ作品が、この『オチビサン』でした。
病床から30分だけ起き上がっては下書きを描いて、次の日も30分だけペンを入れて……そんな生活が、5年も続いてきました。
安野さんは、オチビサンの話をするとき、いつもこう言っています。
「オチビサンを描くことで、私自身が癒されているんです」
安野さん自身が、自分を癒していった作品だからこそ。
きっと多くの人にとっても、癒されるパワーを持っているのかもしれません。
最新巻 オチビサン10巻
定価880円(税込)
季節のたのしみかたは、ひとそれぞれ。
それは、豆粒町の中でも同じでーー…。
春はぽっちり桜を楽しみ、
夏は海でぷかぷか。
秋はいがぐりを身にまとい、
冬は雪で飴作り…?
大好きな犬のナゼニ、パンくい、いつも見守ってくれるおじいと一緒に過ごす日々。
爽やかな表紙が目印のオチビサン10巻、2021年6月18日発売です。
オチビサン 7巻
定価814円(税込)
豆粒町はたくさんの“音”であふれてます。ほら、耳をすませると…
ポンッ。待ちきれなくてとびでるように咲く桜。
トントン。ピタピタ。梅雨のあいだは「雨音集め」に夢中みたい。
ぷ。ぷ。ぷっ。おじいとジャックは野ぶどうの種を内緒で蒔いていて…。
ユン!と、力づよく、オチビサンが冬空にあがる凧を引っ張ります。
−−−あれ オチビサン、その子は だあれ?
オチビサンたちに、新しいお友だちもできました。
ストーリー漫画「白黒オチビサンの巻」も収録。
(平成25年4月から平成26年3月掲載分を収録。)
オチビサン 6巻
定価814円(税込)
豆粒町に住むオチビサンと仲間たちは、今日も小さな発見をします。
雲って食べたらどんな味だろう、と考える春の1日。
流した笹船を川べりに追いかける、夏の1日。
ぶらんこ漕ぎながら、紅葉を待つ秋の1日。
めじろのお墓を蝋梅の下につくる、せつない冬の1日。
オチビサンたちが見つけたことは、なんだろう————…?
ストーリー漫画「白黒オチビサンの巻」も収録。
(平成24年4月から平成25年3月掲載を収録。)
オチビサン 5巻
定価814円(税込)
季節のおわりをみたことはある?
風がさらさらして、高砂百合が薫る夏のおわり。
枯葉が、あと3枚だけ木にくっついてる、秋のおわり。
オチビサンはちょっぴり、せつない気持ちになるのです。だけど、
シロッポイの大好きな馬酔木が咲く頃。
枇杷の実がたわわに実る頃。
オチビサンは、あたらしい季節のはじまりをみつけます。
オチビサン初のストーリー漫画「白黒オチビサンの巻」を収録。
(平成23年5月から平成24年3月掲載分まで収録。)